IWC 35111キャリバーの精度や歴史を解説!搭載モデルも紹介

IWC 35111キャリバーの精度や歴史を解説!搭載モデルも紹介
引用:IWC公式(https://www.iwc.com/jp/ja/home.html)

IWC 35111 キャリバーは、スイス高級時計ブランドIWCが手がける実用性と精度を兼ね備えたムーブメントです。

セリタ社のSW300-1をベースに、IWC独自の調整を施したことで、高い精度と信頼性を実現しています。本記事では、35111の特徴をはじめ、IWCのキャリバーの歴史や、最新ムーブメントである32111との違いについても詳しく解説します。

また、35111キャリバーが搭載されている代表的なモデルや、実際の使用感に基づく評価についても取り上げ、これからIWCの時計を選ぶ方に役立つ情報をお届けします。

この記事でわかること
  • IWC 35111 キャリバーの基本スペックと性能
  • セリタSW300-1との関係性とカスタマイズ内容
  • 32111キャリバーとの違いと選び方のポイント
  • 搭載モデルとそれぞれの特徴や評価

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目次

IWC 35111 キャリバーとは?その歴史と特徴

  • 35111キャリバーの基本スペック
  • セリタSW300ベースとの関係性
  • 35111キャリバーの精度と評価
  • IWCキャリバーの歴史的な流れ
  • 32111キャリバーとの違いを解説

35111キャリバーの基本スペック

IWCの35111キャリバーは、セリタ社のSW300-1をベースにIWC独自のチューニングを施した自動巻きムーブメントです。

直径は25.6mm厚さは3.60mmと薄型で、さまざまなモデルに適したコンパクトなサイズが特徴です。

振動数は28,800振動/時(4Hz)、石数は25石、パワーリザーブは約42時間を誇ります。

また、センター3針とデイト表示を備えており、日常使いに適した機能性を持っています。

精度に関しても、一般的な汎用ムーブメント以上の調整が施され、IWCでは日差0〜+7秒に調整されているとされています。

これはCOSCクロノメーター認定基準を上回る水準であり、実用時計として十分な性能を発揮します。

セリタSW300ベースとの関係性

セリタSW300ベースとの関係性

35111キャリバーは、セリタ社のSW300-1ムーブメントをベースにIWCが独自の改良を加えたものです。

SW300は、元々ETA 2892-A2の代替品として開発された汎用ムーブメントで、高い互換性と信頼性を備えています。

しかし、IWCは単にそのまま採用するのではなく、精度調整やパーツの仕上げを強化し、自社基準に適合するよう品質を高めています。

IWCがセリタムーブメントを採用した背景

このベースムーブメントを使用する背景には、ETAムーブメントの供給制限が影響しています。

2010年以降、ETAムーブメントの外部供給が縮小され、多くのブランドがセリタ製ムーブメントに切り替えました。

その結果、IWCもこの流れに合わせ、SW300-1をチューンナップした35111キャリバーを導入しました。

これにより、高品質ながら価格を抑えたモデルの提供が可能となっています。

35111キャリバーの精度と評価

35111キャリバーの精度と評価

35111キャリバーは、IWCが高精度を追求して調整したムーブメントとして高い評価を受けています。

高い精度を誇る

一般的に、汎用ムーブメントは日差±10秒前後に調整されることが多い中、35111キャリバーは日差0〜+7秒に調整されており、これはCOSC認定基準(日差-4〜+6秒)を上回る性能です。

この精度は、日常使用において時刻のズレをほとんど感じさせない優れたものです。

裏盤はソリッドバック仕様

一方で、裏蓋がソリッドバック仕様のため、ムーブメントの装飾仕上げを見ることはできません。

ソリッドバックはステンレスやゴールドで作られた堅牢性のある裏蓋です。シースルーバック以外の裏蓋は広義でソリッドバックと呼ばれ、ムーブメントの動きを楽しむことはできませんが、高い防水性と耐久性を持ち合わせます。(引用元:GINZA RASIN WEB MAGAZINE

しかし、IWCでは外観よりも実用性を重視し、耐磁性軟鉄製インナーケースの採用や耐衝撃性の向上といった実用的な改良が施されています。

このような堅実な設計が、IWCらしい実用時計としての信頼性を支えています。

IWCキャリバーの歴史的な流れ

IWCキャリバーの歴史的な流れ

IWCは長い歴史の中で、さまざまなキャリバーを開発・採用してきました。

ジャガールクルト製の採用からETAへの切り替え

初期のマークシリーズでは、高級ムーブメントで知られるジャガールクルト製のCal.889/2を採用していました。

その後、マーク15ではETA 2892-A2に切り替え、実用性とコストパフォーマンスのバランスを重視した展開に移行します。

ETAの供給制限からセリタへ移行

しかし、2010年以降のETAムーブメント供給制限を受け、IWCはセリタ社製ムーブメントへの移行を余儀なくされました。

この流れの中で誕生したのが、セリタSW300-1をベースにIWCが独自に改良した35111キャリバーです。

さらに最近では、パワーリザーブの強化や性能向上を図った32111キャリバーも登場し、ブランドの技術的進化が続いています。

このように、IWCは時代に応じて最適なムーブメントを採用し続けており、技術革新と実用性の両立を目指してきた歴史があります。

32111キャリバーとの違いを解説

32111キャリバーとの違いを解説

35111キャリバーと32111キャリバーは、どちらもIWCのエントリーモデルに採用されている自動巻きムーブメントですが、性能や設計思想に大きな違いがあります。

最大の違いはパワーリザーブ

最大の違いはパワーリザーブです。

35111キャリバーは約42時間のパワーリザーブですが、32111キャリバーは約120時間(5日間)という大幅な持続時間を実現しています。

これはロングパワーリザーブを重視した新しい設計によるもので、長期間時計を外していても止まりにくいメリットがあります。

32111キャリバーでは耐磁性や耐衝撃性が強化

また、32111キャリバーはIWCが自社開発した新世代ムーブメントで、耐磁性や耐衝撃性がさらに強化されています。

一方、35111キャリバーはセリタSW300-1をベースにしたムーブメントのため、歴史的な信頼性は高いものの、スペック面では32111に劣る部分があります。

価格がお手頃なのは35111キャリバー搭載モデル

価格面では35111搭載モデルの方が手頃で、初めてIWCを購入する方に適しています。

対して、32111は性能重視の方に向けた選択肢と言えるでしょう。

IWC 35111 キャリバー搭載モデルを紹介

  • マーク18に見る35111キャリバーの実力
  • パイロット・ウォッチ・オートマティック36の評価
  • マーク20とマーク18の違いは?
  • 35111キャリバー採用モデルのメリットとデメリット
  • セリタムーブメント採用の理由とは?
  • おすすめのIWC入門モデルまとめ

マーク18に見る35111キャリバーの実力

IWCマーク18は、35111キャリバーの実力を実感できる代表的なモデルです。

このモデルは、伝統的なパイロットウォッチのデザインを継承しつつ、現代的な実用性を備えています。

マーク18の基本スペック

ケース径は40mmと程よいサイズ感で、日常使いはもちろん、スーツスタイルにもマッチする汎用性の高さが特徴です。

35111キャリバーによる精度は非常に優れており、日差0〜+7秒と高い信頼性を誇ります。

また、耐磁インナーケースを採用しているため、パイロットウォッチとしての実用性も十分です。

パワーリザーブは約42時間と標準的ですが、日常使用には不便を感じることはほとんどありません。

価格帯は比較的手の届きやすい60万円台から設定されており、IWCのエントリーモデルとして非常に人気があります。

高級時計デビューを考えている方にもおすすめできる一本です。

パイロット・ウォッチ・オートマティック36の評価

パイロット・ウォッチ・オートマティック36の評価

パイロット・ウォッチ・オートマティック36は、IWCが手首の細い方や控えめなサイズ感を好むユーザー向けに展開しているモデルです。

パイロット・ウォッチ・オートマティック36の基本スペック

ケース径は36mmと小ぶりながら、しっかりとした存在感と上質な仕上げが施されています。

クラシックなパイロットウォッチのデザインを継承しつつ、エレガントさも兼ね備えている点が特徴です。

搭載されている35111キャリバーは、コンパクトなケースにも収まる薄型設計で、時計全体のバランスを美しく整えています。

パワーリザーブは42時間精度も日差0〜+7秒に調整されており、信頼性は高いです。

加えて、耐磁性インナーケースの採用により、日常生活での実用性も十分に確保されています。

価格は約75万円と、エントリーモデルよりやや高価ですが、その分、デザイン性と所有感を満たす一本となっています。

シンプルで上品なフリーガーデザインを求める方に特におすすめです。

マーク20とマーク18の違いは?

マーク20とマーク18の違いは?

IWCマーク20は、マーク18の後継モデルとして登場した最新のパイロットウォッチです。

ムーブメントに違いがある

見た目のデザインは大きく変わっていませんが、内部のムーブメントに大きな違いがあります。

マーク18には35111キャリバーが搭載されていますが、マーク20では新世代ムーブメントである32111キャリバーが採用されています。

この変更によって、マーク20は約120時間(5日間)のロングパワーリザーブを実現しました。

長期間着用しなくても止まりにくく、利便性が大きく向上しています。

また、耐磁性や耐衝撃性も強化され、よりタフなモデルとなっています。

価格はマーク18の方がお手頃

一方、価格面ではマーク18の方が手頃で、エントリーモデルとしての魅力は依然として高いです。

デザインやサイズはほぼ同じため、ムーブメントの性能を重視するならマーク20、価格とバランスを重視するならマーク18がおすすめです。

35111キャリバー採用モデルのメリットとデメリット

35111キャリバー採用モデルのメリットとデメリット

35111キャリバーを搭載したモデルには、IWCらしい高い品質と手頃な価格のバランスが取れているというメリットがあります。

35111キャリバーのメリット

精度は日差0〜+7秒と高く、COSC認定基準を上回る調整がされています。

また、耐磁インナーケースの採用など、実用性にも優れています。

価格帯は60万円台からと、高級時計の中では比較的手の届きやすい点も魅力です。

35111キャリバーのデメリット

一方、デメリットとしてはパワーリザーブが約42時間と短めな点が挙げられます。

近年は100時間以上のロングパワーリザーブを持つムーブメントも多いため、スペック面で物足りなさを感じる場合もあります。

また、セリタSW300-1をベースとしているため、完全な自社製ムーブメントを求める方には物足りないと感じられることもあるでしょう。

これらの点を踏まえ、自分の使用スタイルに合ったモデル選びが重要です。

IWCがセリタムーブメントを採用した理由とは?

IWCがセリタムーブメントを採用した理由とは?

IWCがセリタムーブメントを採用した背景には、2010年以降のETAムーブメント供給制限があります。

この規制により、スイス時計業界では汎用ムーブメントの調達が難しくなり、多くのブランドが代替としてセリタ社のムーブメントを採用するようになりました。

セリタSW300-1は、ETA 2892-A2の代用品として開発され、信頼性と互換性に優れたムーブメントです。

IWCは単なる代替ではなく、セリタムーブメントに独自の調整と仕上げを加えることで、自社基準の品質に引き上げています。

これにより、高い精度と実用性を維持しつつ、製品価格を抑えたラインナップの拡充を実現しました。

この戦略は、高級時計の裾野を広げるうえで非常に効果的であり、多くの新規ユーザーにIWCブランドの魅力を伝えるきっかけとなっています。

おすすめのIWC入門モデルまとめ

おすすめのIWC入門モデルまとめ

IWCの入門モデルとして特に人気が高いのは、「マーク18」「パイロット・ウォッチ・オートマティック36」「ポートフィノ・オートマティック」の3つです。

これらのモデルはいずれも35111キャリバーを搭載しており、価格と品質のバランスに優れています。

マーク18

マーク18は、伝統的なパイロットウォッチのデザインを受け継ぎ、視認性の高さと耐久性に優れた実用的な一本です。

日常使いからビジネスシーンまで幅広く活躍します。

基本スペック
モデル名パイロット・ウォッチ マーク18
リファレンスIW3270xx(バリエーションによる)
ムーブメントIWC キャリバー 35111
ベースムーブメントSellita SW300-1
駆動方式自動巻き
ケース径40mm
ケース厚約11mm
ケース素材ステンレススティール
防水性能6気圧(約60m防水)
パワーリザーブ約42時間
振動数28,800振動/時(4Hz)
石数25石
機能時・分・秒、日付表示
ガラス両面反射防止コーティング サファイアガラス
耐磁性耐磁性軟鉄製インナーケース
価格帯(目安)約60万円台〜

パイロット・ウォッチ・オートマティック36

パイロット・ウォッチ・オートマティック36は、手首の細い方や小ぶりなサイズ感を好む方におすすめです。

シンプルでエレガントなデザインは、フォーマルな場にもよく似合います。

基本スペック
モデル名パイロット・ウォッチ オートマティック36
リファレンスIW324008(バリエーションによる)
ムーブメントIWC キャリバー 35111
ベースムーブメントSellita SW300-1
駆動方式自動巻き
ケース径36mm
ケース厚約10.5mm(モデルにより若干異なる)
ケース素材ステンレススティール
防水性能6気圧(約60m防水)
パワーリザーブ約42時間
振動数28,800振動/時(4Hz)
石数25石
機能時・分・秒、日付表示
ガラス両面反射防止コーティング サファイアガラス
耐磁性耐磁性軟鉄製インナーケース
価格帯(目安)約75万円前後

パイロット・ウォッチ・オートマティック36

ポートフィノ・オートマティックは、クラシックで上品なデザインが特徴です。

シンプルな3針デザインと美しい仕上げは、長く愛用できるタイムレスな魅力があります。

基本スペック
モデル名ポートフィノ・オートマティック
リファレンスIW3565xx(バリエーションによる)
ムーブメントIWC キャリバー 35111
ベースムーブメントSellita SW300-1
駆動方式自動巻き
ケース径40mm
ケース厚約9.2mm(モデルにより若干異なる)
ケース素材ステンレススティール または 18Kゴールド
防水性能3気圧(約30m防水)
パワーリザーブ約42時間
振動数28,800振動/時(4Hz)
石数25石
機能時・分・秒、日付表示
ガラス両面反射防止コーティング サファイアガラス
耐磁性耐磁性能なし(軟鉄製インナーケースは非搭載)
価格帯(目安)約60万円台〜(ゴールドケースはさらに高価)

これらのモデルは、IWCの高品質な時計作りを体感しつつ、比較的手頃な価格で手に入るため、初めての高級時計としても最適です。

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IWC 35111キャリバーの特徴まとめ

  • セリタSW300-1をベースにIWC独自のチューニングを施している
  • 直径25.6mm、厚さ3.60mmの薄型設計で幅広いモデルに適合する
  • 振動数28,800振動/時(4Hz)、石数25石の安定したスペックを持つ
  • パワーリザーブは約42時間で日常使用に十分対応する
  • 日差0〜+7秒に精度調整されCOSC基準を上回る性能を誇る
  • 耐磁性軟鉄製インナーケースを採用し耐磁性に優れる
  • 裏蓋はソリッドバック仕様で防水性と耐久性を確保している
  • ETAムーブメント供給制限によりセリタ製ベースに移行した背景がある
  • マーク18やパイロット・ウォッチ・オートマティック36などに搭載されている
  • 初めての高級時計として価格と品質のバランスが取れている
  • 完全自社製ムーブメントではないが高精度と実用性を両立している
  • パワーリザーブの短さがデメリットとされることがある
  • 視認性と耐久性に優れた実用的なパイロットウォッチに最適なムーブメントである
  • 上位ムーブメント32111キャリバーと比較し価格面で優位性がある
  • 高級時計デビューにおすすめされる人気モデルが多数存在する
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